HP200LXは、10数行程度のディスプレイサイズを確保し、PC/AT&MS-DOSでできることは全てできる最小サイズだった。あの小ささの中に、デスクトップPC同等の機能性が盛り込まれているという、それが携帯できるという、当時としてもっとも機動性の高いフルスペック・コンピューティング、それを使いこなしているという満足感というか優越感というか、HP200LXを所有すると言う事はそういう“エッジ”に居るのだという主張をすることだった。
それと同じものを6+に感じた。繰り返すが「ファブレット」は「フォーン」では無いのだ。6+は大きいスマホではなく、最小サイズのPCと認識すべきだ。iPadの1024×768のディスプレイサイズでは、いろいろできて当たり前な感じになる。6+を見た後における6+以外のiPhoneは「電子メモ帳」のイメージ。対して6+はいわば「電子システム手帳」のイメージだ。(※あくまでも比較する為のイメージとして)
だから、6+最適化アプリは、そういうつもりで(PCとしては)ミニマムなディスプレイサイズで如何にフルスペック・コンピューティングを実現するか、という観点で設計されなければならないだろう。フルスペック・コンピューティングへの期待値はもしかしたらiPadより高いかもしれない。iPadは、始めからPCに対するセカンドマシン、もしくは軽量メディア・ブラウザーという位置付けだ。6+は「高機動コンピューティング」におけるメインマシンを期待されるだろう。
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